病気になってからも講演会を続けられていた田部井淳子さん
登山家の田部井淳子さんが亡くなられました。田部井さんは世界最高峰のエベレストに女性として初めて登頂に成功した方で、7大陸最高峰を制覇した世界初の女性でもあります。
山に力を注いだ田部井さんですが、子育てがひと段落された50代からはいろいろなことにチャレンジをされていました。運転免許を取得されたり、ピアスなどのおしゃれ、シャンソンやピアノのお稽古と、やってみたいことは全部やってみる・夢を持ち続けるといった田部井淳子さんの姿勢に力や希望を分けてもらった女性の方は多いのではないでしょうか。
そんなエネルギッシュな田部井さんは講演会でも引っ張りだこで、講演会場はいつも超満員だったようですね。田部井淳子さんの講演は、山がテーマのものから自然との対話・身を守る知恵・出会い・毎日の食・読書と大変幅が広く山が趣味という方でなくても引き込まれてしまう内容のものばかりです。
病気を抱えながらの登山をテーマにした講演会「それでも私は山に登る」では同じ病気と闘う方が大きな勇気を分けてもらえたはずです。田部井さんは病気になってからも講演会とともに登山を続け、出身地である福島県をはじめ被災地の高校生との富士山登山が最後の山登りとなってしまいました。亡くなる数か月前のことです。田部井淳子さんのご冥福をお祈り致します。
